【この記事は私が編集している広報誌からの転載です】

多治見の猛暑日日数の経年変化.jpg

今年の夏は本当に暑かったですね。研究所のある土岐市には気象庁の観測所がないので、お隣の多治見市の観測所のデータが参考になりますが、今年は4回も最高気温が40度を超えました。そして、ニュースでは何度も「危険な暑さ」と報道されました。そんな中、年配の人からは「昔はもっと涼しかった」という声を聞きます。それは本当でしょうか。

そこで気象庁の過去のデータを調べて、年間の猛暑日(最高気温が35度を超えた日)の日数を数えました。下のグラフがその結果です。多治見での気温の観測は1978年から始まりました。年によって変化はありますが、1990年代を境に猛暑日の日が増えているように見えます。「昔はもっと涼しかった」は本当のようです。

さて、これは地球温暖化によるものでしょうか。もちろん地球規模の気候変動がこの地方の気温にも影響を与えているでしょう。ですがそれだけではなさそうです。森林や水田からの水の蒸発は気温の上昇を抑えてくれます。それが都市化によって森林や水田が減少しているため、気温が上昇しやすくなっているようです。まだまだ詳しく調べないとはっきりとは分かりませんが、地球温暖化であれ、都市化であれ、私たち人間の行為が気温に影響を与えていることに変わりありません。

参考:気象庁のHP, http://www.jma.go.jp/jma/index.html

吉田信夫, 多治見の夏の暑さと降雨の関係, 第5回日本気象予報士会研究成果発表会予稿集 (2013)