生き物の名前(種名)は、形や色で分けられることが一般的ですが、最近はDNA解析で判断することもあるようです。その一例が「カワトンボ」、従来は翅の色や生息場所などによって、何種類にも分けられていました。それが2007年にDNA解析によって、たったの2種類に分けられてしまったのです。それがニホンカワトンボとアサヒナカワトンボです。それを見分けるの(格好良くいうと同定)はとても難しいとのことですが、興味本位で試してみました。

参考にしたのは、尾園暁、川島逸郎、二橋亮 著「日本のトンボ」(文一総合出版)です。私の住む岐阜県周辺は、幸いなことに雄の翅の色が、ニホンカワトンボとアサヒナカワトンボで違います。下の2枚の写真を見てください。どちらも体が白濁しているので成熟した雄です。翅の色が褐色と透明で違いますよね。これであっけなく同定完了です。褐色の翅をしたのが、ニホンカワトンボ(上)、透明なのがアサヒナカワトンボ(下)です。でも地方によって、この翅の色の違いが様々で、見分けにくい地域もあります。

さて、図鑑にはニホンカワトンボが「アサヒナカワトンボに酷似するが、胸部がより大きく、頭部が相対的に小さい」とあります。下の2枚の写真は、体の長さが同じに見えるように調整しています。そう言われれば、微妙に、胸部と頭の大きさの比率が違いますね。ニホンカワトンボの方が頭に比べて、胸部が大きいような。でも単独でいたら、この違いは分からないでしょうね。

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☝︎ニホンカワトンボ(雄)

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☝︎アサヒナカワトンボ(雄)

さて、雌はどうでしょうか。雄と雌の区別は、翅の先っぽにある縁紋で分かります。赤いのが雄で、白いのが雌です。岐阜県周辺では、褐色の翅を持つ雌は、ニホンカワトンボだけです。従って、下にある写真の上側はニホンカワトンボで決まり。ただし、透明な翅の雌もいるそうなので、透明な翅の雌がいたらお手上げ。ところが、下側の写真は透明な翅の雄雌が交尾しています。雄は最初に述べたように透明翅のアサヒナカワトンボなので(成熟した雄なのに白粉を生じていないのが気になりますが)、雌もアサヒナカワトンボということになります。近くにいる雄を同定すると、雌も分かるのかもしれません。

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☝︎ニホンカワトンボ(雌)

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☝︎アサヒナカワトンボ(上が雄、下が雌)