最近、東海地方の二つの川にまつわる事業について講演を聞く機会がありました。一つは徳山ダムに貯められた水を導水路を使って長良川を経由して木曽川に導水する計画。もう一つは設楽ダム。計画は今すぐにでも着工しそうですが、市民の反対運動も激しくなってきました。「無駄な公共事業」と「自然破壊」が主な反対の理由です。導水路の事業費は900億、設楽ダムは3000億。(その多くを地方自治体で負担)事業の目的にはどちらも、渇水時の水量保持による生態系の維持が含まれています。利水、治水では作る理由に乏しいのか、ついに自然保護まで目的に入ってきました。

 こんな状況では、行政と市民運動の間で歩み寄りが生まれる訳もなく、長良川河口堰のときのような軋轢を生じることは避けられないでしょう。